
今回は、ビスの話です。ビスといっても普通使用するビスではなく、特殊なビスを紹介します。
ビスというと、一般的には木材や金属などの素材を固定するための簡単な部品と思われがちですが、実はビスにもさまざまな種類や特徴があります。
そのなかでも、タルキック、根太ロックなどの特殊ビスは、木造建築の構造や耐久性に大きな影響を与える重要な役割を果たしています。しかし、これらの特殊ビスについては、一般の人にはあまり知られていないのが現状です。
そこで、今回この記事では、タルキック、根太ロックなどの特殊ビスの種類や特徴、メリットやデメリット、適切な使用方法などについて、解説していきます。
特殊ビスの魅力や可能性を知ることで、木造建築に対する理解や興味が深まることでしょう。
タルキック 【特殊ビス】
タルキックとは、屋根に使用される垂木と母屋や棟木などを固定するためのネジのことです。ひねり金物の代わりにビス1本で垂木留めを可能にした製品で、耐風性や施工性に優れています。タルキックには、Zマークひねり金物ST-12と同等の耐力を持つタルキックⅡと、Zマークひねり金物ST-15と同等の耐力を持つタルキックSがあります。
タルキックの特徴は以下の通りです。
- ビスの先端に特殊加工が施されているため、木割れ防止とスムーズな作業が実現できます。
- ビスの頭部にはサイズ刻印が入っており、施工時にサイズの確認が容易です。
- ビスの表面処理は、耐食性に優れ環境に優しいノンクロムのプロイズを採用しています。
- ビス1本で垂木施工が可能なので、施工時間をひねり金物の約1/5に短縮できます。
- 金物が出っ張らないので、気密取りや仕上げがしやすく、化粧垂木にも適しています。
角ビットでもむのでビス穴がなめにくいのも特長になります。
タルキックは、公財・日本住宅・木材技術センターによる耐力試験済みの商品で、構造用途にも対応しています。
使用の際は、申請書類等に本製品使用の旨を明記してください。
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根太ロック 【特殊ビス】
根太(ねだ)ロックは、床鳴りを防ぐだけでなく、床の品質を向上させる優れた製品であると言えます。
根太ロックとは、床鳴り防止に効果的な根太施工専用のネジのことです。根太とは、木造建物の床組みにおいて、床板を受ける横木のことを指します。根太ロックは、根太を大引きにガッチリと締結することで、床の強度と安定性を高めます。
根太ロックの特徴は以下の通りです。
- ビスの先端に特殊加工が施されており、木割れしにくく、スムーズに施工できます。
- ビスの頭部にはサイズ刻印が入っており、施工時にサイズの確認が容易です。
- ビスの表面処理は、耐食性に優れた三価ユニクロを採用しています。
- ビスの半ネジ部分が根太を大引きに引き寄せ、全ネジ部分が締結感を与えます。さらに、最後にググッと押さえ込むロック機構が働きます。
- ビスの沈みやすい頭部形状(トルネードリブ)により、金物が出っ張らないので、仕上げがしやすくなります。
あまりホームセンターでは見かけないビスですが、ビスの向上とともに建築物の耐久性などがアップします。
コースレッドと比較するとかなり金額が高いですが、床なりなどのクレームなどを考えると決して高いものではないですね。
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